コミュニケーションとは通じ合うこと。
いつの時代もコミュニケーション能力は必要不可欠。人間関係も、伝えたいことを伝えるためにも。それが苦手だと、自分が損してしまう。逆に、得意であれば環境が一変するかもしれない。
また、歴史上、名を残した人物も人間関係に精をだしていた。例えば、人たらしといわれる豊臣秀吉。仲間を増やし天下統一まで成し遂げたのも、コミュニケーション能力が大きいだろう。全国の大名を従え、家臣団も統率していた。
現代でも、成功者や高い地位にいる人は能力の高さをうかがえる。結果として、仕事や恋愛でもリア充率が高い。だが、そのような人たちも生まれつきとは限らない。必要な努力で鍛えたからこそ、コミュニケーション能力が向上したはず。だからこそ、輝いて魅力的な人物に見えるのだろう。うらやましい限りだ。正直、そうなりたい。
今回、自分は人間関係が得意じゃないと思う人ほど読んでほしい。コミュニケーション能力を鍛えるのだ。そして、仕事もアフターも恋も家庭もリア充だ!
コミュニケーション能力をつらつら語る

ここから、つらつらと語っていく。記事の内容をすべて頭に入れて実践するのは簡単じゃない。まずは、実践しやすいものを選んで試してみよう。ひとつできたら次というように積み重ねが大事だ。また別記事で目を見て話すのが苦手! コミュ障の克服法も参考になるのでおすすめだ。
コミュニケーション能力とは

そもそもコミュニケーション能力とは「相手と噛み合った会話、良好な人間関係の構築」といえよう。「相手と噛み合った会話」とは、どちらかが一方的に話すだでなく交互に話せる関係。話題の軸がブレずに継続して会話できることを指す。それによって、双方ともに理解し良好な人間関係ができあがるのだ。
仮に、噛み合った会話はできたが良好な人間関係を構築できなかったとしても仕方ない。互いに割り切った関係とわかればいい。
しかし、自分にとって利益にならないと判断してそっけない態度をとるのは避けよう。いつか手を組む機会がくるかもしれない。将来のことも視野に入れて、礼節ある態度で接することもコミュニケーションの主要といえる。
コミュニケーション能力あるなしの差とは

コミュニケーション能力がない人とは、ズバリ嫌われ者を思い浮かべよう。あなたの周りにいる人でいい。そう、今頭に浮かんだ人がコミュニケーション能力のない人だ。相手の都合を考えない、一方的に話す、表情がないなど。要因は多様である。そして、困っているところで周りの人が救いの手を差し出さない。ここまでくれば決定的だろう。
次にコミュニケーション能力がある人とは、いつも誰かがそばにいて会話が弾んでいる人だ。権力やお金があるからとかじゃなくて、その人の魅力で人を引き寄せていること。
では、その差は年収に影響するのかだ。ハーバード・ビジネス・スクールが「対人関係スキル」の重要性の研究を行った。ハーバードを卒業した学生のうち、対人関係を築くコミュニケーション能力のある人、ない人でどれくらい年収の差があるか追跡調査をした。
結果、コミュニケーション能力のある人は、ない人の1.85倍の年収を得ていた。
年収500万円の1.85倍は925万円だ。年収1000万円の1.85倍は1850万円だ。
数字にすると、大きな差があることは明確だろう。
コミュニケーション能力の鍛え方

では、ここから具体的なコミュニケーション能力の鍛え方を8つ紹介する。どれも、取り組みやす方法なので簡単である。
表情はにこやか

人と話す時、あなたはどんな表情か客観的にイメージしてみよう。にこやかにしているだろうか。好きな人と話す時ならいい表情でも、お客さまや目上の人相手だと固くなっていたら改めよう。
好きな人でも苦手な人でも
表情はにこやかに!
それだけで、相手に安心感を与える。
ちょっと余談だが、携帯電話ショップで新人の店員さんが固くなって接客していた。緊張しているんだろうけど、表情が真顔になっていて怖かった。そう、表情のない真顔は怖いのだ。逆に、こなれた店員さんに接客してもらった時は、明るくにこやかだった。すると、こちらも気分がいい。にこやかは周囲の人に伝染るのだ。
他にも表情は様々ある。うれしい、驚き、謝意…。表情豊かであればあるほど人間味が溢れ魅力的だ。表情ひとつとってもコミュニケーション能力に大きな差がでてくる。意識して鍛えればいいから、にこやかにすることをおすすめする。
あいさつは基本中の基本

あいさつは当たり前のことだが、実はできない人が結構いる。幼稚園~高校まではできていたのに、大学生、社会人になるとやらなくなる人っているのだ。礼儀について管理されないからかもしれない。ここで、しっかりできれば目上の人も、同僚も、礼儀がある人だと認めてくれる。
社会人のマナーについては新入社員の歓迎会マナーで知っておくべき7つのことで見てほしい。
では、どんなあいさつがいいのか。
きれいに、最後まで言い切る。
たとえば「ざーす」と言われた先輩上司は内心「礼儀ないな」と思っている。それは先々、評価に響く可能性大だ。
「おはようございます」は略さずにいおう。礼儀、常識があると評価してくれる。最後まではっきりと言えばいいだけだから簡単だ。
部下後輩に「うぃーす」とぞんざいになってしまいがちなら「おはよう」と最後まではっきりと言い切ろう。「この人はきちんとあいさつしてくれる」と喜ぶ。
また、会話を生むきっかけにもなる。
これこそが醍醐味ではないだろうか。喜ばれるあいさつをしていると、好印象をもたれやすい。話しかけやすくなるから、ちょっとした会話をするきっかけを生むのだ。
自分から話しかける

コミュニケーション能力を鍛えるなら、受け身じゃなくて行動が必要である。それが、自分から話しかけること。あいさつができるようになったら、話しかけても全く問題ない。あいさつもしないで、悪印象のままだと話しかけても構えられる。しかし、好印象を得ている場合は積極的になっていい。
話題は「ちょっとしたこと」でいいのだ。
天気のこと、服装・靴のこと、わからないことを質問する…何てことない世間話でOK。友だちや家族と話をする時のことを思い出してほしい。実のある話をしているだろうか。ほとんどが何てことない話だ。「あそこの料理がうまかった」「今日は忙しい」など。その感覚で他人とコミュニケーションとればいい。たとえば、あいさつをした後「今日は天気いいですね」くらいで大丈夫。大抵は「そうですね」と返ってくる。
あいさつ ⇒ 話しかける
当たり前といえば当たり前だけど、コミュニケーション能力を鍛えたいなら、この順番で行動しよう。
注意したい点もある。自分から話しかける際は、話題にネガティブなことは避けるべきである。ポジティブなことを選ぼう。相手に「この人と話すと、いつも明るい気分になる」と印象づけることも、ひとつの手だ。
会話のキャッチボール

どちらか一方だけがマシンガントークしていても、聞き手はかなり疲れる。講演会でステージに立ち、マイクをもってスピーチする状況でもない限り一方的に話すのは避けるべきであろう。
そして、キャッチボールとは野球の練習でボールを互いに受けて投げ合うことである。
会話のキャッチボールとは、交互に話しを受けては返すこと。
コミュニケーションにおいて重要な位置にある。もし、あなたがキャッチボールを苦手だと思うなら家族でも友人でも親しい人で練習するといい。
そして、相手があまり話さないタイプなら、まずは自分からきっかけを作ろう。ただし、話しやすいように話題を振ること。今日の服もセンスいいとか、どこの服かなど「振り」を与える。
気分が良くなった相手は謙遜したり饒舌になったり反応は様々だろうけど、何かしら返してくる。それにまた返すのだ。そうして、会話のキャッチボールを続けられたら、噛み合っている証拠だ。弾んでくるとあまり意識しなくてもキャッチボールが続く。すると、楽しくなってくるだろう。難しいと考えなくていい。キャッチボールを続けるコツは次の5W1Hの話し方で紹介する。
5W1Hの話し方

コミュニケーション能力の高い人は話し方がうまい。話す内容はその時その時で適当なことだったとしても、5W1Hの話し方ができているからそれとなく伝わる。逆にちぐはぐな話し方だとまったく伝わらない。上司に報告したら「何を言っているのかわからない」と注意されたことがあるとしたら、5W1Hの話し方を意識しよう。話の中に型を入れればいいのだ。
Where (どこで)
Who (誰が)
What (何を)
Why (なぜ)
How (どのように)
いつ、どこで、誰が、何を、どのように。
話の中に、これらのキーワードを入れておけば「何となく伝わる」はず。頭の中で整理するのが苦手だとしても、最低限何となく伝わるのだ。場数を積み重ねれば無意識にできるようになるので大丈夫。話をしている相手も聞き取りやすい会話に気持ちよくなるから、双方にとって有益な話し方である。
また、自分が聞き手になった時にも5W1Hの相づちは、とても有効だ。適切なタイミングで次の言葉を入れる。
どこで?
誰が?
何を?
なぜ?
どのように?
先に紹介した会話のキャッチボールをする時にも使えるのでぜひおすすめしたい型である。
相づちをうつ

相づちのうちかたで会話が弾むか弾まないかが決まる。反応がないと「自分の話は退屈なのかな」と寂しくなる。今後、会話をする頻度は恐ろしく低くなるだろう。コミュニケーション能力を鍛えるためにも、適切なタイミングで「相づちをうつべし」だ。
まずは、やってはいけない相づちから。「はいはい、ふぅ~ん、うんうん」は聞いているのかな? と不快になるからNG。
相づちの基本をおさえよう。
基本は「さしすせそ」だ。
し:知らなかった
す:すごい、素晴らしい
せ:センスいい
そ:そうなんだ、それはいいね
さしすせその相づちは、相手をほめる性質がある。
応用編では「オウム返し」「質問型(旅行に行ってきたんです⇒楽しかった? どうだった?)」など。特に質問型の相づちは会話が弾みやすい。「○○だった?」というHOWの質問にするとやりやすい。また、うなずきながらうつとより効果的である。コミュニケーション能力が高い人は緩急をつけてうなずくから、機会があれば、よく観察してみては?
相手をほめる

コミュニケーション能力の真骨頂ともいえるのが「ほめる」ことだ。人って不思議なもので、けなすのはいくらでも言葉がでてくるのに、ほめるとなると、どうやればいいのかわからない人も多い。けなすは本能、ほめるは理性なのかもしれない。仮に理性だとしても、ほめ方を鍛えればいい。
何をどうほめるかがコツである。「自分から話しかける」の章でも紹介していたが
相手の外見でも内面でもいい。
外見であれば目に入ったものをほめる。内面であれば気遣いでもいい。ほめられて嫌な気になる人などいない。
相手が「そんなことないよ」と謙遜しても、臆せずほめ通そう。「本当ですよ」や「思ったことを言ったまで」と貫き通すのだ。相手の謙遜に気後れして、もし押しの一手のほめ通すをしなければ「冷やかし」と捉えられるかもしれない。
ほめる時はほめ通そう。
すると好意の返報性といって、相手も好意を示してくれる。コミュニケーションでは欠かせない現象だ。ほめるのは人間関係を良くしたいからなので、返報性を期待してほめ上手になろう。
そもそも相手に興味をもつ

そもそも相手に興味を持たないと、コミュニケーションをとる目的は見いだせない。友人として仲良くなりたい、仕事をする上で良好な関係になりたい、好きな人とお近づきになりたい、などなど。また、コミュニケーションが苦手で、悪気はなかったのに怒らせてしまったから挽回したいなど。
相手に興味を持てば自然と努力をするようになる。
「この人と○○になりたい」と明確に目的を持とう。
ほかにも「この人はなぜ○○なんだろう?」と疑問を持てば、ちょっとした会話の時に紛れて質問してみるのもいい。興味を持つと、人は行動的になるのだ。しかし、興味があるからといって、あまりぐいぐい攻めると相手は引いてしまうのでほどほどに。ちょうどいいバランス感覚で接しよう。
最後に
コミュニケーション能力の鍛え方、いかがだったろうか。このテーマで悩んでいる人は結構いるのだ。しかし、どうすればいいのか、わからない状況のままで時間が過ぎていく。問題が解決しないまま年齢を重ねると、修正が難しくなる可能性だってある。
この記事を読んでもらったら、まずは自分で行動しやすいものから始めてほしい。あいさつ、会話のキャッチボール、どれかひとつだけでも選んで実践するのだ。職場や学校など、すぐに実践しずらいと思えば家族、親しい友人で試してみよう。
コツコツと鍛え続ければ、きっとあなたもコミュニケーション名人になれる!